
内部リンクを見直して、サイト内の回遊を増やす考え方
アクセス解析を見ると、そこそこ人は来ている。でも「1ページだけ見て、そのまま帰ってしまう」人が多い——。そんな数字を前にすると、「もっと記事を増やさなきゃ」「サイトを作り直したほうがいいのかな」と、大きな話に気持ちが向かいがちですよね。
でも、その前にひとつ試せることがあります。それが内部リンクの見直しです。内部リンクとは、自社サイトの中で「このページからあのページへ」とつなぐリンクのこと。新しくページを作らなくても、今あるページ同士を丁寧につなぐだけで、次の1ページを見てもらいやすくなります。今日は、その見直しを小さな手順で一緒に整理していきましょう。
結論:やることは3つです。①入口になっているページ(よく見られている・検索から入ってくるページ)をアクセス解析で見つける → ②そのページの内容と関係の深いページへ、本文の中から自然につなぐ → ③リンクの文言を「詳しくはこちら」ではなく「何が読めるか」がわかる言葉にする。これだけで、回遊(1人が見るページ数)が動き始めます。
何が起きているのか
1ページだけ見て帰ってしまうのは、読者の関心が低いからとは限りません。多くの場合、次にどこへ行けばいいのかが示されていないだけです。人は、目の前に自然な「次の一歩」がないと、そこで立ち止まって離れてしまいます。
自社サイトは、担当しているあなたにとっては全体が頭に入っています。でも、初めて来た人にとっては、今開いているそのページが世界のすべてです。関連する便利なページが別にあっても、リンクでつながっていなければ、存在しないのと同じになってしまう。これはとてももったいない状態です。
内部リンクの見直しが効くのは、ここに手を入れるからです。ページを増やすのではなく、すでにある資産(ページ)同士を結び直す。だから時間もコストもかからず、今日から少しずつ試せます。回遊が増えると、読者が知りたいことにたどり着きやすくなり、結果として問い合わせなどの次の行動にもつながりやすくなります。
手順を小さく分ける

いきなりサイト全体を直そうとしなくて大丈夫です。まずは効果の出やすいところから、小さく進めます。
- 入口になっているページを見つける:アクセス解析(GA4)や検索の管理画面(Search Console)で、「よく見られているページ」「検索から人が入ってくるページ」を上から数ページ確認します。ここが、いちばん多くの人が最初に触れる場所です。まず手を入れるのは、この入口ページからにします。
- 関係の深いページを書き出す:その入口ページを読んだ人が「次に知りたくなりそうなこと」を考え、それに答えているページを自社サイトの中から2〜3つ挙げます。関連が薄いページを無理につなぐ必要はありません。読者にとって自然な流れを優先します。
- 本文の中から自然につなぐ:リンクは、ページの一番下にまとめて置くだけでなく、話題が出てきた本文のその場所に置くと押されやすくなります。「〜については、こちらで詳しく整理しています」のように、文章の流れの中でそっと案内します。
- リンクの文言を具体的にする:「こちら」「詳細はこちら」だけだと、リンク先に何があるか伝わりません。「画像を軽くする3つの手順」のように、クリックした先で何が読めるかがわかる言葉にします。読者にも、検索エンジンにも親切です。
- 逆向きのリンクも足す:つないだ先のページからも、関係するなら入口ページへ戻すリンクを添えます。一方通行ではなく、行き来できる状態にしておくと、回遊が続きやすくなります。
まずは「1. 入口ページを1つ選んで、関連ページへ2本つなぐ」だけでも十分です。全ページを一度に直さなくて大丈夫です。
具体例
たとえば、「画像の圧縮のやり方」を紹介したページに、検索からよく人が入ってきているとします。このページを読んだ人が次に知りたいのは、たとえばこんなことかもしれません。
- 画像を差し替えるとき、altテキストはどう書けばいいのか
- そもそもサイトの表示速度を上げるには他に何ができるのか
- お知らせページに画像を載せるときの更新の段取り
そこで、本文の該当箇所から「altの付け方はこちらのページで」「表示速度の他の改善はこちら」と、関係するページへ自然につなぎます。すると、圧縮の話だけを読んで帰るはずだった人が、もう1ページ、2ページと見てくれるようになります。
ポイントは、リンクを「増やす」より「合わせる」意識です。関連の薄いページへ無理に飛ばすと、かえって読者は迷います。「この人(読者)は次に何を知りたいだろう」と一歩だけ先回りして、そこに答えを置く。それだけで十分です。
あなたへの影響
- 新しくページを作らなくても、今ある資産で回遊を増やせるので、少ない手間で効果を出せます。
- 読者が知りたいことにたどり着きやすくなり、「1ページだけ見て離脱」が減っていきます。
- 関連ページへ自然に流れることで、問い合わせや資料請求など、次の行動につながる導線が育ちます。
- どのページ同士がつながっているかを整理する中で、サイト全体の構成も少しずつ見通しよくなります。
明日やること
- アクセス解析かSearch Consoleで、よく見られている入口ページを1つ選ぶ。
- そのページを読んだ人が「次に知りたいこと」に答えるページを、自社サイトから2つ探す。
- 入口ページの本文の中に、その2ページへの内部リンクを、何が読めるかわかる文言で置く。
チェックリスト
全部に一度でチェックが付かなくて大丈夫です。まず必須の3つ(入口を選ぶ・関連ページを2つ・本文に自然につなぐ)ができれば、その日の見直しはもう成果です。残りは慣れてきたら足していきましょう。
まずここだけ(必須):
- よく見られている入口ページを1つ選んだ
- その読者が次に知りたそうなページを2つ書き出した
- 本文の流れの中に、内部リンクを自然に置いた
慣れてきたら足したい(優先度:中):
- リンクの文言を「こちら」ではなく、何が読めるかわかる言葉にした
- つないだ先のページから、入口ページへ戻すリンクも足した
- 関連が薄いのに惰性で貼っているリンクがないか見直した
さらに整えるなら(できる範囲で):
- スマホで見たときにリンクが押しやすい間隔になっているか確認した
- 主要な入口ページを月に1回、つながりを見直す予定に入れた

回遊を増やすと聞くと、大がかりなリニューアルを思い浮かべてしまいがちです。でも、実際に効くのは、今あるページ同士を、読者の気持ちに沿って丁寧につなぎ直すという地味な一手です。ページを増やす前に、まず結び直す。それだけで、せっかく来てくれた人ともう一歩長く付き合えます。
一度に全部のページを直さなくて大丈夫です。今日、入口ページを1つ選んでリンクを2本足せたら、それはもう回遊改善の始まりです。「うちのサイトだと、どこから手をつければ?」と迷ったら、お問い合わせからいつでも声をかけてくださいね。